高等部1年生のLHRにて、「イヤでも推してね♪法哲学園~制服編」を実施しました。これは、法哲学園学生実施委員会が高校生に向けて行っている活動で、まずは「制服をどうするべきか?」という、生徒たちにとって身近なテーマについて5人のキャラクターが議論するアニメ動画を観ます。キャラクターたちはそれぞれの持っている世界観や異なる法哲学から異なる意見を述べます。それを受けて、生徒たちは最終的に誰か一人の意見に投票をして自分自身の意見を表明するという取り組みです。この活動は、18歳選挙権に伴い近年さらに重要視されている若者の主権者意識の向上を目的に、全国の高校で実施されているそうです。
大学で法哲学を学びながらこの活動に参加している本校の卒業生がファシリテーターとして授業に参加してくれました。卒業生は、「高校生に身近な問題を考えてもらうことで自分と他者の考え方の違いを実感し、全員が納得できる枠組みを作り出すという民主主義社会のマナーを身につけてほしいと思っています。また、アニメを視聴することで自分自身を見つめ、思考の癖を知ってもらえたら嬉しいです。そしてそれが社会でどう機能するのかを考え、学問としてどう解決できるのかという大学での学びをわくわくしながら想像してもらえたらと思います。」と話してくれました。
「制服を廃止する」「制服の選択肢を増やす」「現状維持とする」など様々な意見をキャラクターたちが表明し、その中の誰を推すか、生徒たちは同級生と意見交換をしながら自身の考えを深めていきました。最終的に必ず一人に投票をするシステムのため、100%賛成ではなくても誰かを選ばなければいけない難しさを生徒たちは感じていたようです。多様な意見の混じり合う社会の中で自分自身はどのように判断するのか、より多くの人たちにとっての良い考え方とはどのようなものなのか、そうしたことに意識を向ける時間になったのではないかと思います。