10月31日(木)、中等部1年生が毎年行っている創立者研究の一環として、北里柴三郎記念館館長で柴三郎の曾孫である北里英郎氏にお越しいただきました。本校の創立者である森村市左衛門は、自身が実業家として成功したのち、慈善団体「森村豊明会」を設立して教育分野への後援を行ってきました。そのうちの1つに「北里研究所」創立への援助がありました。
この日の講演は「森村市左衛門と北里柴三郎」というタイトルで、市左衛門が柴三郎に多大な援助を行った理由や背景、そこに大きく関わった福沢諭吉の話から、柴三郎の研究や世界的な発見に至るまでのみちのりを、時代背景の解説も交えながら分かりやすくお話しいただきました。
英郎氏からは、「市左衛門さんの援助がなかったら柴三郎はお札になっていなかった。」というお話もあり、これには生徒もびっくり。「これから千円札を見るときには市左衛門さんを思い出してください。」という温かいお言葉もいただきました。
講演を通して、森村市左衛門と北里柴三郎は共に、苦難を乗り越えて大志を成し遂げた人物であったこと、その根底には「世の中のためになる」という強い信念があったことが分かりました。生徒たちにもぜひ今後の自分に置き換えて考えてみてほしいと思います。
生徒たちはこれから3学期にかけて創立者研究を進めていきます。今回の講演で、北里柴三郎の姿を通して森村市左衛門への理解がより深まったことと思います。それぞれがどのような学びを得ていくか、楽しみです。
北里柴三郎記念館HP