森村学園には、代々伝わっている見事なオールドノリタケの陶器があります。生徒の皆さんも目にする機会があったかと思います。先日の10月30日(水)、第58期卒業生の勝見充男さんと徳田憲昭さんの同級生コンビにご来校いただき、この陶器のことを教えていただきました。創立110周年を迎えようとしている森村学園には、様々なお仕事をされているOBの方がいらっしゃいますが、勝見さんは古美術「自在屋」の4代目で、書籍を何冊も出されたり、テレビにも出演されている骨董品の鑑定士です。この日は、江川校長、小倉教頭、小澤入試広報部長が鑑定会に参加。博識な勝見さんに、森村(ノリタケ)の陶器の歴史、オールドノリタケのこと、陶器の時代の見分け方などいろいろ教えていただき、たいへん楽しく興味深い時間となりました。ちなみに、この大きな花器は、現在の日本ガイシの前身である日本碍子株式会社の依頼で、約90年前の1930年代に日本陶器会社(ノリタケ)が制作したものです。日本碍子の創立20周年を祝い、関係の深い企業に贈られたもので、森村学園にもその頃やってきたものと推察されます。これらの会社がすべて森村学園創立者の市左衛門先生が作られた会社だということは、皆さんご周知のとおりです。勝見さんによると、「大きな磁器はほとんど輸出用だったため、このサイズのオールドノリタケは非常に貴重」とのこと。これからも市左衛門先生につながる森村学園のシンボルとして大切にされる、このオールドノリタケ。学園内で目にしたときには、そんな背景を思いだして、しばし昭和初期にタイムスリップして下さい。(勝見充男さん 写真左から2人目)