PAGE
TOP
PAGE
TOP

メニューはこちら

最近の森村

2020.05.16 最近の森村

中等部1年 Teams学年集会

5月16日(土)、中等部1年生を対象に「Teams学年集会」を開催しました。この集会の目的は、学校開始前の不安を軽減し、少しでも学校への帰属感を持っていただくことです。中等部1年生全員が同じ「(Office365上の)チーム」に集まり、校長や学年主任のお話や、担任・副担任の紹介をする学年集会を実施いたしました。

以下は、校長挨拶です。

 

中等部1年生の皆さん、改めまして「入学おめでとうござます。」

4月8日付けのHPブログ「WEB校長室」の中で、4月7日の入学式でお話ししようとしたお祝いの言葉を述べましたが、直接私の「生」の言葉でお伝えすることがこの時期になってしまいまして、本当にごめんなさい。皆さんの新しい門出のタイミングに、100年に1度とも言われるこのパンデミックに私たちは見舞われ、皆さんは閉ざされた空間で不安な生活が強いられていることではないでしょうか。そのような中、本日の「Teams学年集会」では、少しでも皆さんの不安をやわらげ、「私も僕も森村の中等部生になったんだ」という気持ちを少しでも感じてもらえればと思っております。

さて、皆さんは、森村学園の創立者を知っていますか。そう、森村市左衛門先生です。市左衛門先生は、幕末から明治の時代にかけ、日本が不当な比率で海外との取引を強いられていることに気づきました。日本が存亡の危機にあった状況の中、自分の力で海外貿易を興し、国力を復興させるために活躍した実業家、日米貿易のパイオニアです。日本という国が大きく揺れ動いた時代をたくましく生き抜いた人物です。その市左衛門先生は、著書の中でこう述べています。「人格修養などと言うて、いきなりお釈迦様や孔子様の真似しようと思っても、我々にはなかなか難しい。我々に取って一番早い話はお互いに親切であると言うこと。」

市左衛門先生が森村学園を創立して、今年で110年になります。学園の校訓は、「正直・親切・勤勉」です。この言葉は、様々な苦難を乗り越えた市左衛門先生のいわば「人生訓」です。本日の「Teams学年集会」で私は校長としてこの3つの言葉のうち、特に「互いに親切である」ことの大切さを伝えたいと思います。

先に触れた「4月7日に話そうとしたこと」の中で、私はこのように触れました。「寛容」とは、心を広く持って人の言葉や行動を受け入れることです。世界には様々な文化や価値観があります。自分の価値観とは違うからと、他の国や人々の価値観を踏みにじるようなことがあってはなりません。

予定通りに学校が再開されることになれば、あと2週間ほどで、新しいクラスメートに会うことになります。皆さんの新しいお友だちは、それぞれがみな違った個性をもち、自分とは異なる趣味や意見を持っていることでしょう。そんな新しい仲間たちに対して、「心を広く持ち、お互いに親切であること」で、皆さんの学校生活はきっと安心して過ごせる場所になることでしょう。

100年以上前、市左衛門先生の生きた姿に、私はこのコロナパンデミックを乗り越えるための1つの秘訣があるように思えてなりません。

皆さんに早くお会いしたいです。

それまでの間、どうぞ Stay Home, Stay Safe,  お家で安全に過ごしてください。